山陰地区編

島根県
(8/1,8/7〜8)

・名所〜津和野、出雲大社、出雲ドーム、日御碕灯台、宍道湖、八雲立つ風土記の丘
・食べ物〜割子そば
・温泉〜津和野温泉

出雲大社 注連縄に四十五円(始終ご縁)を投げ入れます 落ちてこねえかなぁ さざれ石 因幡の白うさーぎ
参道。西は直線道路が多い 出雲ドーム 世界最大の木造建築 出雲日御碕灯台(6ヶ所目) 北へ還れ!(笑)
 
先立つ不幸を(苦笑) 八雲立つ、風土記の丘 宍道湖 宍道湖の夕景

記録:
 尾道を出た後、向かったのは神話の街「出雲」であった。広島入りする前に一度津和野に寄っていたのだが、夜ということで温泉を入るだけに留まったこともあり、今回が本当の島根入りと言えるだろう(余談:津和野では一番近いコンビニまで15kmあった。おかげで夜中あまりの空腹に泣きながら車を走らせた)。昨夜170kmを走り抜けただけあって相当疲労していたのだが、8:30には起床しまずは出雲大社へ。300mほど続く参道(車道でもある)を通り、ようやく大社入り口の大鳥居にたどり着く。ここからさらに砂利の参道を歩くのだが、さすがに名の知れた由緒ある場所だけに落ち着いた雰囲気を醸し出していた。もちろん正月などはものすごい人出となるらしいのだが、これがヒマ人の強み、良い時期に来たといえるだろう。まずは拝殿に赴き、写真にもあるように「始終御縁」を求めて四十五円を注連縄に突き刺す、いや投げ刺すと言うのか?頭上1mくらいの場所にあるワラ束の隙間に「さくっ」と金を投げ上げるのだが、これがなかなかうまくいかない。おまけに他人の賽銭まで落ちてくる。その方に御縁がなかったらワシのせいです、ごめんなさい。ようやく投げ刺し(爆)にも成功し、本殿、神楽殿と参拝しながら廻る。そうそう、ここは他の神社と違い、参拝方法が少々違う。まぁ行けばわかるのでご参考までに。腹が減ったので一度「割子そば」を食べに店に入り、その後「因幡の白ウサギ」像や君が代にある「さざれ石」を見る。考えてみればワシは神話とか全然知らんので、「なんちゃらの大神」とかそれにまつわる話などが書いてあっても特に興味が湧かないのであった。もしかしたらギリシャ神話の方が詳しいかも知れない。これだから最近の日本人って...と自分を棚にあげて批判してみたりする。だってそういうのって教科書にはないし、別の物から知識を得ないと見につかんやん!こう見えてワシは小さい頃は理系が好きで、歴史にはまったく興味がなかった。死んだ人の伝記を読むより、死んだ虫に電気を通して生き返るか?などに惹かれる、学研の「ひみつ」シリーズがバイブルの様な子供であったのだ。話がそれたが「良いところだぁ」と思ったことだけは付け加えておく。心が寒いヤツと思われたくないので。

 お次は出雲ドームへ。ナビや地図がなくとも遠くから巨大な白い建造物が目視出来るので、そこへ向かい車を走らせればいつの間にか到着するという必殺の技、周りになーんもない土地だから出来る「目ナビ」に頼る。しかし案の定迷った。あえて言おう。ワシのせいじゃない!看板が小さくてわかりにくいのと、道が意外と細かったんです。そんなこんなで到着し見学料を払い中へ入ると、どこぞの建設会社が野球をやっている。アマ野球にしては上手かったのでついつい見入ってしまうが、A建設【6vs3】B運輸で迎えた5回裏、さあ残すところ4回で逆転できるか!という良い場面で無情にも「次の試合がありますのでこの回で終わってください」とあまりにも急な、非情で行き当たりばったりのアナウンス。終わる回くらい決めといてやれよ!と叫びたくなるも、「まぁいいか。俺じゃないし」と世界一の木造建築を後にしたのだった。

 次に向かったのは「八雲立つ風土記の丘」。しかし来る途中に見た野池が気になっていたので、すぐ移動(爆)。次に灯台巡り6ヶ所目となる「日御碕灯台」着。ここは日本一高い灯台だけあり、灯火部分まで登るのはとてもキツく、「ふひーはひー」と息を切らしてようやく中間まで到達という感じ。もちろん上から見る景色はその甲斐もあり素晴らしいものとなる。灯台の周囲はいかにも日本海と言った断崖絶壁。当然「あ〜れ〜」と一人遊びしたのを付け加えておこう。そうそう、「記念券だものねぇ。記念にしなくちゃ」とわざわざ日付入りのスタンプを探してきてくれた受付のおばちゃんおねーさん、どうもありがとう!

 夕刻松江入り。宍道湖を見ながらドライブしていると、空が赤くなってくる。「そうだ、ここは夕景の名所。これは撮らな!」と2時間ほど落陽を待つ。しかし結果は写真を見ての通り、厚い雲が空を覆いダメダメだったとさ。さらに昼間探し当てた野池は釣り禁止という追い打ちをかけられ、傷心のまま松江市内も見ずに島根を後にする。(全国灯台巡り6ヶ所目「日御碕灯台」制覇)

鳥取県
(8/8~9)

・名所〜鳥取砂丘、湖山池
・食べ物〜なし
・温泉〜なし

湖山池。この後も40up連発 鳥取砂丘 遙かなる大地へ

記録:
 悲しい気持ちをひきずったまま、鳥取に入ったのは20時。しかしここで新たな事件が発生。車が渋滞にハマりまったく動かなくなってしまったのだ。道は海沿いの国道で、一本道とはいえ街からも遠く離れ、特に渋滞の原因になる理由はない。30分ほど経ったがピタリとも動かない。通常こういう時は運転席から降りて状況確認をしたりするものだが、周りを見ても特に騒ぎ出す雰囲気もなく、聞こえるのはエンジンのアイドリング音だけ。「もしかしたら俺は異次元に迷い込んでしまったのでは?それともクレージーゴンの死の渋滞にハマったのか?」などとはちっとも考えず、止まっているのを良いことにテレビを見始めた(ワシの車はサイドブレーキを引いてないとTVがつかない仕組み)。放送されていたのは猪木主宰の格闘技イベント。小川VSどっかの弱いデブが戦っていた。試合が終わっても(もっともその試合はすぐに終わったが)いまだ車は動かないまま。ラジオを聞くもどこも交通情報をやっておらず、事故のニュースもない。「こりゃあ一体‥‥」

 1時間ほどしたろうか?やっとのこと車の列はのろのろと進み始めた。しかし20mほどでまた止まり、以後この繰り返しが続く。おかしいのは、対向車がほとんど走ってこないこと。事故ならば警察が交通誘導をして互いに通り抜けさせるのが基本。が、それもないのだ。ここでやっと不安が頭をもたげ始める。昼に割子そばを食べたきり、胃には何も入れていないし、水もこの渋滞中に飲みきってしまった。「もしや俺はここで遭難するのか?車の中で?しかもTVを見ながら。もし死んだらなんと報道されるのだろうか?『日本一周中の若者、悲しい孤独死!餓死状態で発見された車内に書き置き【もう走れません。追伸:ガファリは弱かった】』とかか?」とちょっとは考え始めたところ、ようやく列は動き出した。見ると遠くにパトランプが見える。なんだ、やっぱり事故じゃないか。警察め、しっかり誘導しやがれ。と一人ごちながら現場へと徐々に近付いたワシの目に入ってきたのは...乗用車2台がぐしゃぐしゃで道路をふさいでました。ははぁ、これなら通れないわけだね!ボクなっとく!(弱いオチですんません) 22:00、寝場所につき、ようやく就寝。

 次の日、前日に地図で発見していた湖山池に向かう。ブラックバスがいる情報はまるでなかったのだが、なんとなく魚の匂いを感じたのと、九州を出てからこちとら一日一度は竿を振らないと落ち着かない体になってしまったせいで朝もはよから釣り開始。本湖(池の中心部)は風が強く釣りにならなかったので、流入している川を探すことにした。すると幅3mほどの汚い小川を発見。水深を測ると1mあるかないかくらいだったが、岸際に密生するアシ(水性植物の一種)がいかにも釣れそうな雰囲気だったのでしばらく釣り続けること1時間...。きましたよ、ドカンと!竿を曲げたのは45cmのプリプリバス。その後も立て続けに良いサイズが釣れ続けたが、日も高く昇り暑くなってきたため、後ろ髪を引かれる思いで鳥取砂丘に向かった。

 砂丘前についたワシを待っていたのは、またもや有料駐車場の看板。そして「駐車無料!...みやげを買えば」のアコギな土産物屋。もう腹くくりましたわ。有料はバカらしいし、みやげを買うのもアホらしい。こうなりゃ無断で停めちまえ、あとは知らん。もし見つかって何か言われたら「パピピョン、ピョンヤン」と日本語しゃべれないフリをすりゃ平気だろう、なんたって日本海側だし。さて本題の鳥取砂丘ですが、これは素晴らしかった。広い砂浜は何度も見てきたけれど、ここのはひと味違いましたね。まさに小砂漠。入り口から海辺まで何百mあるだろうか?砂山の上にいる人があまりに遠く小さくて見えない。高い温度と湿度がいやがおうにも砂漠の雰囲気を彷彿とさせる。ウマもいる。ラクダもいる。砂が焼けていて、サンダルで歩を進めたワシの足を容赦なく焼き続ける。熱い熱い 、もうハンパない暑さと熱さ。が、ガマンにガマンを重ねなんとか砂丘を縦断することに成功。ベタつくTシャツも達成感のためかなぜか心地よい。気を良くして最後にラクダとでも記念写真を撮ろうと繋がれている場所に近付いたその時、「ラクダと記念写真\100」の文字が。ボケ!誰が撮るか!

 洗い場で足の砂を落とし、駐車場へ戻った時ふと思い出した。そうだ、俺は金を払ってないんだった。あ、店のおっさん、こっちじっと見てる...。どうしようか、やっぱりみやげを買うべきなんだろうか?ジュース一本くらい買ってこうかな?...いいや!俺はタダで停めてやると決めたのだ。こんなところで下手に出てどうする、気を大きく持て!な〜に、そのままブォンと出ていっちまえば分からんさ!で、車を走らせました。すると近付いてきたよ、おっさんが。それも悪鬼羅刹の表情で。いっか〜ん!でもここで逃げたらアカン。俺は気の弱い自分を捨てるために旅に出たんだ。ここで逃げたらあかーんあかーんあかーん...。次の瞬間ひらめきました。そう、「タダで停めたれ!」と思ったときの気持ちを。初志貫徹、戻れ基本に!その後、おっさんの横を通り過ぎる瞬間、気持ち吊り目気味で走り抜けたのは言うまでもない。(一部フィクションです。鵜呑みにしないように)

 のち、午前中釣りをした池に戻るもボウズ。うまくいかねえもんだなぁと悲しい気分で日本海沿いを兵庫方面へと進んだのであった。(関西地区下部、兵庫県第二部へ続く)

中部地区 四国地区 関西地区 九州地区 山陽地区 北陸地区
静岡、岐阜、愛知 香川、徳島、高知、愛媛 滋賀、三重、奈良、和歌山
大阪、京都、兵庫
福岡、大分、宮崎、鹿児島
熊本、佐賀、長崎
岡山、広島、山口 福井
back
©2002 Junichi Kobayashi. All right reserved.