記録: 紀伊半島に下るため、琵琶湖東岸を南下。途中長浜港でこの旅初の釣りをするもノーフィッシュ。安土城跡は壮大。天守閣が残っていればどれだけ素晴らしい城なのであろうか。石段が長くとても辛かったが、お地蔵様などがそのまま石段になっており、歴史の一端を垣間見た気がする。「信長の館」では、今まで見たこともない信長の肖像を見る。どうやらこれが一番本人に近いらしい。「誰がそんなこと言っとんねん」というツッコミもよそに、これだけでも近江に来た甲斐があった。
・名所〜鳥羽水族館、伊勢神宮、大王崎灯台、 ・食べ物〜ミンチカツ、赤福 ・温泉〜湯の山温泉
記録: 伊勢湾を左手に見ながら三重県入り。W杯のアルゼンチンVSイングランドが見たいため、なるべく市街地に行こうと試みるも(車載のTVはあまり受信状態が良くない)、着いたところは鈴鹿サーキット。10年くらい前にA.セナの最後のレースを見に来たことを思い出す。だだっ広い駐車場で、ひとりコンビニ弁当をむさぼりながらビールを飲み「アルゼンティーナ!」などと叫んでみたりするも、後に残されたのは大量のゴミとむなしさ。
翌日鳥羽水族館へ。もの凄く高い駐車料金と入場料にキレ、駐車場のオッサンにワケもなく当たり散らす。でもどうにもならない。この頃より観光地不信が出始める。水族館自体は素晴らしかったし、以前母と訪れた場所に来られたのにも感慨深いものはあった。しかし観光地によくある「態度のでかい、自らではなんの生産能力も持たない単なる受け身の人間」は鼻につく。続いて伊勢神宮。赤福を頬張りながら宮周りの街や外宮を散策。休日ということもあり混んでいたが、なんとか無料駐車場を見つけ(といっても神宮からは1km以上離れている)、お宮参り。規模の大きさに驚き、なるほど、これならば「いつかはお伊勢参りに」というキモチもわからなくもない。
そして「全国灯台巡り」第二箇所目の大王崎灯台へ。当然ながら御前崎で購入した全国周遊券を見せる(この時確かに「俺は日本一周してるんだぜ!」という奢りはあった。反省)も、受付のオバチャンが「ウチは現金だけだよ。その券はあくまでも記念だからねえ」と入場拒否!「ちょっと待てよ、御前崎では確かに『これで全国の灯台を廻れる』と聴いてますよ!」と押し問答したが、結局ダメ。頭に来ているのと、かといってここで新たに入場料金なんて払うか!との色々な思いから、悲しく、そして寂しいキモチで灯台を見上げる事5分間(計測:日本じゅんちんココロ時計)。‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。ついにオバチャンは「あの、どうぞ見ていって下さい」と折れた。やった!俺は闘いに勝ったのだ!‥‥いえ、始めからそんな気持ちでいたワケではないが、悔しさから逃れることは出来たのだ。丁重に礼を言い、バッチリ登ってくる。しかし間違えているのは御前崎のオバチャンなのか大王崎のオバチャンなのか‥‥。事実は和歌山の潮岬灯台で判明する。(全国灯台巡り2ヶ所目「大王崎灯台」制覇)
・名所〜池原ダム ・食べ物〜なし ・温泉〜なし
記録: 前日、国道とはとても思えない260号を通り抜け、やっとたどり着いた定食屋で痛飲。翌朝南下せずに一瞬だけ奈良県入り。というのも、ブラックバスの聖地「池原ダム」があるため。しかし本湖では釣りをせず、隣の小さな池でブルーギルとたわむれる。それだけ。十津川郷に行きたかったのだが、道が悪いらしく(Oさん情報)断念。山を通り抜けただけとなる。まぁ早い話、この夜行われるW杯、日本VSロシア戦を見たいがため街に移動したんですが。
・名所〜那智大社、那智の滝、潮岬灯台、本州最南端、ポルトヨーロッパ ・食べ物〜甘夏 ・温泉〜白浜温泉
記録: 日本の勝利で国中が浮かれている中、ワシだけは神妙な面もちで(嘘)那智大社を訪れる。ここも他の観光地と同じく駐車料金を取るシステム。バカらしいのではるか遠くの木陰に駐車し、そこからえっちらおっちらと山道を歩いて大社へ。これがまた異常に長くしかも坂。お参りする頃には激しい息切れ。団体で来ていたオバチャンが、自分達の仲間であろうと思ったのか「ま〜、だ〜れ〜?こんな階段で息切れしてるのは?」とおたわむれな言葉を吐く。あまりにもムカついたので、「うるせー!お前らはすぐそこに停めたんだろうが。ワシはなぁ、遙か山の下から登ってきてんだよ!」と大声で文句を言ってやった、心の中で。さて、那智の滝もなかなか勇壮。ただ、滝壺に行くのに\400くらい取りやんの。当然行きませんでした。神を利用してアコギな商売し過ぎだっつーの。
のち、少し離れた川に魚を発見したので、少々釣り。1匹バラシに終わるも、カジカガエルが観れたので満足。自然も満喫。そして問題の潮岬灯台。見ることが出来ればこれで3箇所目を制覇することになるのだが、大王崎の例もあり、戦々恐々とした気持ちのまま受付に「あのー、これで入れますか?」と券を出す。すると「あぁ、全国周遊券ですね。どうぞどうぞ、頑張ってください」と、予想外のお言葉。やっぱ入れるんじゃん!大王崎のオバチャン凸 (`、´メ)、御前崎の「おねーさん」一瞬でも疑ってごめんなさい。う〜ん、実に立派な灯台でした。
そして本州最南端到達。売店のおばちゃんと話すと「昨日も日本一周しているにーちゃんが来てね。自転車で大変そうだったよ。あんたはバイク?暑いでしょー?」「いえ、車です‥‥」。この頃より、車で旅に出たのを後悔するようになる。一種、異様な後ろめたさと、あまり人とは話せない、つまり車という個室の中だけの生活に、「出会い」を期待できない失敗を感じ始めた。
一夜明け、降り出した雨の中、道すがら買った甘夏をほおばりながら北上。途中入ったガソリンスタンドで「おおきに!」と言われ、関西圏に来たのだと強く感じる。ポルトヨーロッパ、黒潮市場を横目で通り過ぎながら、途中ネットカフェで時間つぶし。そして豪雨と雷の中、いよいよ大阪入りとなる。(全国灯台巡り3箇所目「潮岬灯台」制覇)
・名所〜USJ、大阪城、通天閣、道頓堀、なんばグランド花月、大阪プロレス、キタ&ミナミ両繁華街 ・食べ物〜タコ焼き、お好み焼き、とん平焼き、どて焼き ・温泉〜なし
記録: 人の少ない、そして寂しい地域を廻ってきたせいか、ついつい長居してしまった大阪。Sさんの家に長逗留しながら、街を見物したりTVでW杯を観戦したりと、相当のんびりした記憶がある。それというのも、大阪がとても居心地の良い場所だったため。一見口の悪さに聞こえる大阪弁、「戦後から時間止まってんじゃねーか」と思わせる町並み(一部ね)、歩きたいように歩く人、ひと、ヒト。そのどれもこれもが自分の気質にバッチリとハマった。テンポの速い会話がとても心地よい。所詮出所がバラバラの人間が集まったエセ都会、東京とは違い、各々が土地に愛着を持っている町。それが大阪。井戸端で話しているおばちゃんの話を聞いていると、まるで上方落語を聞いているようだ。これぞボケツッコミ。そんなこんなで一週間の滞在となる。運転マナーは異常に悪いけど。
一日ほどSさん宅でダラダラしたりW杯を見た後、まず訪れたのは、USJ。ここは本当に面白かった。恥ずかしい話「一番印象に残ったのは?」と聞かれたら、ここと答えてしまいそうな自分がいてコワイ。平日だったせいか思ったより空いており、人気アトラクションも待たずに乗れる状態。ジョーズ3度、ジュラ3度、ウォーターワールド2度と言えば大体分かってもらえるか。ここの凄いところは五感に訴えてくること。火の熱さ、ただよってくる匂いなどどれをとってもエンタメ一級品。とにかく人を飽きさせない。どこぞの子供だましなネズミーランドなどとは大違い(このあと、飲料水に工業用水が紛れ込んでいたり、火薬の量が多いことが発覚。確かに火は思いきり熱かった。といっても危険なレベルとは思えなかったが)。期待していたバックトゥザフューチャーはあまり面白くなかった、というより酔った。しかしながら一日たっぷり楽しむことが出来(ひとりだったんだけど)、「また絶対来てやる!」とココロに深く誓ったのだった。余談だが、もし行くならば暑い季節をおすすめする。というのも水をかぶるアトラクションが多々あり、それを自然に受け入れグッショリと頭から濡れた方が面白いからだ。俺に言わせればポンチョを着るのは論外。あれで80%は楽しみが薄れる。なので「濡れてもいい格好、暑い時期」この2つを教訓として、ぜひ皆様にも楽しんでもらいたい。帰りしな京橋でちょっと大人の遊び。USJが楽しかった分、こちらは大失敗。まぁその後訪れた野池でバスを釣ったので良しとしよう。
次の日は前日の疲れ、そして日本VSチュニジア戦もあるため、家でゴロゴロ。日本の勝利で浮かれる。夜は夜とて楽しい遊び場に連れて行ってもらい、思う存分楽しむ。
翌日、大阪町巡り。電車を乗り継ぎ色々まわる。大阪城〜通天閣〜道頓堀〜なんばグランド花月〜大阪プロレス。そのどれもがコテコテ。さすが大阪、笑いの本場。町も人も楽しい。大阪城内のエレベーターには参ったが、通天閣通りの汚さ、道頓堀のゴミゴミした通り、花月での大助・花子、大阪プロレスのアホさと凄さ‥‥。ここに住みたくなった。
・名所〜清水寺、坂本龍馬&中岡慎太郎墓所(霊山)、鴨川、池田屋跡、龍馬遭難の地(近江屋)、酢屋、伏見・寺田屋、本能寺 ・食べ物〜生八つ橋(サンプル立ち食い) ・温泉〜なし
記録:大阪滞在中、一日だけ街を離れ京都を探訪した。ここは2年前にも訪れた事があるのだが、やはり西に来たならばもう一度行かねばと思わせる不思議な場所。といっても地図も旅行雑誌もな〜んも用意していなかったので、ほとんどの時間を迷走に費やしてしまう。おかげで前回行った場所にしか行けないというバカバカしい事態に陥り、足はクタクタ、汗はダラダラ、クイーンアミダラ。しかし何度でも訪れたくなると言うことは、やはりこの町には何か人を引きつけるものがあるのだなと考える。単にワシが幕末好きなだけかもしれないが。町はほとんど変わってなく(当然か)、おかげで悲しい思い出もチラと頭をよぎるが、そんなことは気にしない気にしない(気にしている)。龍馬に再び会いに来られただけでも大満足。ただやはり地図は買うべきだったな。二条城とかも廻りたかった。次回来るときはもう少し余裕を、そして地図も持って来よう。夕刻近く京阪線で伏見まで足を伸ばし、幕末の宿と言えばここ「寺田屋」を訪れる。さすがにお登勢さんはもういなかった。
余談。大阪でお世話になっている皆様におみやげを買う。扇子やら脂取り紙やらナイスな京都みやげ。自分でも扇子を求め、「風」と大書したいかにも一人旅にふさわしい素敵な一品。しかし、まさかあんなことになろうとは‥‥。
・名所〜法隆寺、奈良公園、東大寺、春日大社、薬師寺 ・食べ物〜ネギ焼定食 ・温泉〜なし
記録: 長逗留した大阪を離れ、この日より一人旅を再開、一路奈良へ向かう。日本もロシアに敗戦し、代わりに韓国がイタリアに勝ってしまうという歴史的瞬間(今思うとそうでもない気がするが)を体感した今、古都を巡って感動できるのかという心配もあったが、そんな思いは稀有に終わる。当たり前だ。奈良は飛鳥の昔から延々と、そして静かに時を刻み続けているのだ。たかがW杯くらいでびくともするものではない。素晴らしい町だよ、ホント。
さて、いざ観光となるわけだが、法隆寺の駐車場に車を停め、他は電車で廻るという作戦をとる。なかなか旅慣れてきたもんだ。ところで、奈良を訪れるのは中学校の修学旅行以来。あの時は別になにも感慨深いものはなかった。ただ友人としゃべくりながらブラブラ歩いていた記憶しかない。「あー寺だ」「大仏でけー」「薬師寺の坊さん、おもしれー」「今夜風呂覗こうか?」くらいの感想しか残っていない。今思えばなんと貧困な中学時代を送っているのだろう。TVゲームとやらしい事にしか興味がなかった自分。もう少し勉強していればなぁと思っても後の祭り。仕方ない。今、ここにいる自分をなんとかしよう。‥‥おっと、コレは成長ですか? 法隆寺をじっくり見た後、JRで奈良公園へ。地理に詳しくないため、結構歩くハメになってしまうも、町を探訪出来たので良しとする。しかしここってこんなにシカいたか?あとからあとから湧いてくる。「シカせんべい」なんて持っていようものなら、まるでオーメンのカラスに襲われるオッサン状態となってしまう。修学旅行生も多く、その中の一人の女の子はシカに襲われまくっていた。いや、アレは犯されていた。シカもシカでまるでワシが見ているのを分かっているかのようにスカートをめくってくれたりなんかしちゃって。もちろん見ませんでしたよ。「わはははは、気をつけなよー」と乾いた笑いをしていました、という演技をしていました。ところで、最近の中学生って男女仲良いのね。ワシらの頃なんて班があっても話なんてしなかったもんなぁ。くそ、ウラヤマシイ。俺もシカになりたい俺も今すぐにでも中学生に戻りたい。あら、成長してねえや。
南大門〜東大寺〜春日大社とすたすた歩きまわる。よくこんなでかい建物を造ったものだと感嘆。ただ建てるだけでなく、ひとつの芸術になっているところが、またスゴイ。モノが溢れかえった現代でもこんなに思うところがあるのだから、その時代に生きた人間は余程の驚きとありがたさを得ていたのではないだろうか。大仏殿なんてとても人間業とは思えない。建立を計画した人間でなく、大工や人夫をほめたい。中には人知れず死んでいった人間もいるのだろう。大仏の型抜きなんて水銀でっせ、あーた。
バス、電車を使い、閉門ギリギリの駐車場に戻る。係員が数名ひまそうに立っていた。正確には「俺の帰りを待っていた」。すんません、もう出ます。ここから大阪に抜け、兵庫〜淡路島ルートで四国に渡る予定のため、カーナビで一番近い道路を検索。すると国道308号。地図上では京橋に一直線で、これは近い。なんの疑いもなく車を走らせる。 どのくらい走ったろうか。どんどん道が細くなり、坂もキツくなる。2速でもパワー不足な感じだ。「ホントに国道かよ」と、まぁこの時までは半笑い。ふふ、今まで国道とは名ばかりのえらい細い道をくぐり抜けてきた俺様だ。いくら離合が辛くとも、抜けちまえばこっちのもん。遠回りなんてしたくない〜♪ ‥‥だがますます坂はキツくなっていくのだった。おまけに石畳になってくる。ナビや地図で道があっているかどうか確認したくとも、停車する場所すらない。まわりは民家か畑。20分ほど走ったろうか。「こ、これは通れん!」ほどの道になってしまう。ふと道ばたの看板を見ると「この先道幅狭し。通り抜けご遠慮下さい」 なに〜!?国道だろ?行き止まる国道なんてありかよ!しかしこのままではどうにもならないので、なくなく引き返し‥‥、あ、Uターン出来ねえ。その瞬間前から車が3台!「なんだ、通り抜けられ‥‥、軽かよ!」ガックリ。仕方なくかなりの距離をバックし、民家の申し訳なさそうなほどせまい駐車場に待避。今までどんな狭い道も乗り越えてきた自分でも、さすがにそこから先に進む勇気はなかった。10回ほどの切り返しのあと、ようやく転回を終え、ずりずりと急坂をすべるように降りていったのだった。あとから聞いた所によると、その道は「暗峠(くらがりとうげ)」と言い、地元民でもあまり使わぬ道ということ。そんなの地図に載せんなよ‥‥。大回りをしてなんとか次の目的地、兵庫へと進んだのであった。('02.8/29、一部訂正。小川健太郎氏謝々!)
・名所〜阪神甲子園球場、六甲アイランド、姫路城、明石海峡大橋、淡路島 ・食べ物〜なし ・温泉〜なし
記録:無事兵庫へと進み、甲子園を見物。その時大阪でお世話になったSさんよりTEL。同じくお世話になったMさんが、近くで夜釣りをしているという情報を聞き、六甲へ移動。綺麗な夜景を見ながらしばし皆様と釣り談義。色々ご馳走もしていただき、メシ&酒代が浮きました。ありがとうございます。この後六甲山へ行こうとしていたが、一緒にいたNさんから「霊感強い人は夜あそこには行かない方がいい」と指摘され、鶏なワシは速攻諦める。
翌朝姫路城へ。今まで見てきた「観光地化された、俗化された」城とは違い、ほぼ原型のまま残っている(もちろん改修はされている)。広さとその建築の素晴らしさにまたも感動。これまで数々の建築物を見てきたが、専門家でもなんでもないワシは、驚愕しか出来ない。小難しい説明などいらないと思う。見たモノをそのまま素直に受け入れたい。しかしだだっぴろい部屋にぽつーんといた千姫蝋人形は異常に怖かった。
その後市内で見つけた銭湯へ。さすが町のお風呂屋、\290という安価で入ることが出来た。が!「安いモノには何かある」の格言(?)通り、そこは恐怖の場所であったことが判明する。あかすりタオルで気持ちよく旅塵を落としながら何気なく横を見ると、「全身に絵を描いた」お人が。ハンパない。もうくまなく全身。ビビりますわ、そりゃあーた。なんとか泡を飛ばさないようにちっこくなって洗っているも、その「絵人」はなかなか洗い終わらない。しまいにはかかとを軽石でこすりだしたりする始末。「かかとなんかこするヒマがあるなら、その絵をこすって消せ!」などとはおくびにも出さず、ただひたすらへそとか洗うボク。ようやく洗い終わった「絵人」はそのまま浴槽方面へ。ふぁ〜、やっとゴシゴシ洗えるぞ。もう力強く洗うのだ。それはもうゴリライモのように!泡が飛んでも気にしない!とウキウキ気分になるワシ。そこへ一人のおっさんが隣りに腰掛けた。「おっと、そこに座るのはヤバいですぞ。さっきまでの人が戻ってきたらとんでもないことに」と一声かけようとしたのだが、ん?なんか肌の色がなんとなく違う‥‥。よ〜く目をこらして見てみると、なんとこれまた「絵人」。「ほげえええええ!」とは叫ばなかったが、なんとなく気になりおそるおそる周りを見渡すと、そこにいる人半分以上絵が描いてあるのでした。銭湯の名は「湯っ○りハウス」。どこがゆったりなんじゃボケェ!「恐怖銭湯」に改名せい!とブチまけたい衝動を抑えて、風呂から出た後、足つぼマッサージ(中国式)を受け、その気持ちよさに今見た現実を忘れ去ろうと努力するボクなのでした。
そんなこんなでようやく本州を脱出。明石海峡大橋を渡り淡路島へ。ここはバス釣り者にとっては天国と噂されているほどの大量の野池がある。ナビを見てもあるわあるわ、大小さまざまな野池が。ひとつひとつチェックしていったらさすがに旅に支障が出るので、大場所と思われるところのみ攻める。が、思ったほど釣りに適した場所がない。「足場が悪い」「釣り禁止」「車が停められない」など多くの問題が噴出。聞く所によると、どうやら淡路島はフローター(釣り用の浮き輪)がないとキツいらしい。己の無知さを恥じて、たった3尾でバス天国を後にしたのでした。余談だが、コンビニでおっさんに声をかけられる。「にーちゃん、横浜から何しに来たん?あぁイングランドを見に来たんか?」そう、W杯で惜しくも敗れたイングランドがその次の日よりキャンプ地だったここに戻ってくるらしかったのだ。「いえ旅行中です。ベッカム?あぁいますね、そんな選手。でもボクの顔を見て下さい。そうなんです、毎日鏡を見るたびにベッカムに会えるんですよ。だからこれといって興味ありません」ではさようなら。
翌朝、昨夜寝た神戸淡路鳴門自動車道の淡路島南PAで目を覚ますと、なにやら周りが騒がしい。PA中車だらけ。おまけに上空にはヘリ。人もごった返している。何があったのかと聞くと、この先四国に渡る橋の上でトラックが事故った模様。それも薬品か何かがこぼれ、通行止めが続いているらしい。事故が起きたのは深夜。今は朝の8:00。相当長い通行止めだ。10:00になりようやく解除。10:04、紆余曲折の末念願の四国上陸を果たす。
記録: (山陰地区より続く)爆釣を期待しながらもダメダメに終わった鳥取を寂しい気持ちで立ち、兵庫入りしたのは夜。目的地は温泉街「城崎」だ。広島を出てから風呂に入っていないこともあってそろそろ体がクサイ、そしてかゆい。ここはひとつ風情ある温泉にでもゆっくりとつかり、すがすがしい気持ちで旅を続けようではないか。聞けば城崎は数々の温泉があり(外湯という)、情報紙によれば「浴衣に下駄をひっかけ竹カゴをぶらさげて湯巡り」なんてめちゃくちゃ期待させることまで書いてある。で、実際ついてみると....。浴衣のおねーちゃんいっぱい、家族連れもいっぱい、道細い、車停められない、祭りやってる...。はい、あんた場違い。さらに外湯を自由に巡れるのは、どこか温泉協会に属する旅館に泊まっていないとダメというオマケ付き。またもや打ちのめされて数時間で兵庫を後にしたのだった。いつか絶対恋人同士で来たる!例:「ねえねえ、なっちと一緒に温泉巡りしよ!」 21時に京都に入り、寝場所とコンビニを探しながら23時就寝。
記録: 本州に戻ってきてからと言うもの、悲しいことが多すぎる。ここいらで何か良いこと起こらないだろうか?そんなこんなで天橋立にやって来た。なんの予備知識も持たないので、海に渡る砂州のどちらに行けば観光できるのかが分からない。とりあえず人が多い場所を目指そうと端から端へ車を走らせると、ようやく開けた場所を見つけたが、ワシをお迎えしてくれたのはまたもや有料駐車場だった。かといってタダで停められるような雰囲気でもなく、仕方なく少し離れた安めのPを探しそこに停めた。するとそこには管理人がいない。見ると「ただいま席を外しています。お金はこの箱の中に」という立て札。すみません、許してくだ(以下略)
まずは砂州を歩くことにする。印象では「静かな海に悠々と横たわる、人跡未踏な緑の橋」というイメージを抱いていたが、さっそく大間違い。砂州は海水浴場なのでした。というより歩けることも知らなかったので、描いていた図はこの時点でもろくも崩れ去った。松林をのんびりと歩きながら対岸へ向かう。距離にして2kmほどか。レンタサイクルに乗った人が颯爽と追い越していく。むかつく。が、俺も借りれば良かったなんてこれっぽっちも思わない。見よこの湧き出る汗、これこそ観光じゃないか。しかし速くていいなぁ...いやいやいや!
ようやく対岸に着き、リフトで山の上へ。どうやらここからいかにもな天橋立を見られるらしい。写真を見ての通りこの日は快晴。素晴らしい景色を堪能できた。が、ひとつとてつもなく気になったことがある。御存知の方もいると思うが、ここは風景を天地逆にして眺めるとまた違った趣を得られるとして有名。そのための場所もあるのだが、その名称に問題がある。「股のぞき台」。もう一度言おう「股のぞき台」。頼む、京都府よ。今からでも遅くはない。この名称を変えたまえ。でないと絶対勘違いするヤツが出てくるぞ!......俺だけか?スンマセン。
昼過ぎに出発し、琵琶湖方面へ。
記録:8/12 前日天橋立を出、滋賀県に入ったワシは、琵琶湖でちょこちょこと釣りをしながら南下し大阪入りする作戦を採った。この日はその途中にある比叡山に立ち寄る。通行料金がエライ高いことに驚いたが、みみっちいこと言ってられないので(矛盾点を指摘したりしないように)サクっと払いいざ出陣。ところがものすごい大雨に見舞われ、遠くで雷鳴も聞こえる。こりゃ拝観は無理か?とガックリしたまま正門前に着いたが、その時を見計らったかのように空は晴れ渡った。「歓迎されてる...」なんてガラにもないことを思ってしまった。ところがこれがあながちいい加減でなかったことが後々判明する。 お坊さんの話を聞いたり不滅灯明を見て過ごす。昨日までライトアップがされていたようで、照明さんが片付けのため忙しそうに立ち働いていた。しかし今回の旅、ことごとく祭りやイベントを外している。日頃の行いが悪いのだろうか?さて、一通り拝観したのち、車に戻ったのだが、まさにその瞬間!轟く雷鳴と供に激しい稲光、そして豪雨!「コレは一体...」と神も仏もほっとんど信じないワシが、少しだけそういった認識を改めようと思った一瞬であった。単なる偶然かもしれないが、実は九州を出てからこういうことが連発していたのだ。これも各地の由緒ある寺や神社を参拝したおかげであろうか...なーんて言ってみたりして。この影響受けてロト6当たらねえかな。その後琵琶湖で少しだけ釣りをした後、大阪へ向かい、第一部でお世話になったSさん宅に再度宿泊させてもらうのであった。
8/13 この日は夕方までゴロゴロ。のち尼崎市まで足を伸ばし、ワシのフェイバリットルアーであるSIN-ZOベイトを作っている会社「Mars」を訪問。とてもタメになる話を沢山聞かせていただいた。Marsの皆様ありがとうございました。
8/14 この日はSさん、Oさんと供に釣具屋やら楽器屋を廻る。帰ってきてから買ったギターはここで出逢った。メシを食ったり楽しい遊び場にも行く。
8/15 Sさんと琵琶湖で釣りをする。ワシが全然釣れない中、Sさんはほぼ入れ食いであった。腕の差を痛感する。Topで釣れなかったのが悲しい。
8/16 昨日の疲れからか昼までゴロゴロ。夜、お世話になったSさんにせめてものお礼と食事をご馳走。
8/17 大阪を出発。京都〜滋賀と経由し、岐阜県は飛騨高山まで300kmの道のりを走り抜ける。(中部地区岐阜県第二部へ)