記録: いよいよ旅も佳境、南国編最後の地区「北陸」にやってきた。南国編なのに「北陸」というのもなんだが、北国編に出発するのが冬に向けてなので、なるべくなら雪が降りそうな箇所は早めに回っておこうと考えたのである。丹後を昼に出、福井入りしたのはその日の夕方。しばらく風呂に入っていなかったのでコンビニで「日帰り温泉案内」という本を立ち読みして風呂を探す。すると少し先に安くて綺麗そうな施設を見つけ、早速移動。そういったのを探すのはもう手慣れたもんです。旅経験値5upくらいですな。さて、広島を出て以来の風呂なので(ある意味それもすごいな)のんびりつかろうと...したのはいいんだが、そこは海にほど近いため海水浴帰りの客が多い。しかも家族連れ。子供は走り回るわ親は注意しないで泡飛ばしまくるわと散々。さらに浴槽や脱衣場は異常に狭く、これぞイモ洗い状態。余計汗かきましたわホント。日も暮れてきた頃そこを辞し、海沿いのクネクネとした国道を走りおなじみの寝場所(?)「道の駅」へ。さすがに丹後から福井市内までは遠く、寝苦しさも忘れぐっすり寝た。 翌朝、自殺の名所としても知られる東尋坊へ。どれほどの断崖絶壁、そして悲壮さが漂ってくるのだろうと大きな期待をして行くも、見事に裏切られた。着いた途端いきなり駐車場の勧誘。降りたら「こっちが近道でぇす」とみやげ物屋の中を通らされ、出たら出たで今度は両側に軒を連ねた店のラッシュ。やっとの思いでそこを抜け、いざ東尋坊!...と張り切ったのも束の間、そこで目にしたものは溢れかえる人、人、人。おまけにカメラの電池が切れていて、もう一度(往復だから二度か)そこを通り直すハメにも陥ってしまった。で、実際に見た感想だが、「うん」とかその程度。確かに岸壁は高いし、海も荒くそれなりに演歌は聞こえる。が!「次の観光船は○○時です〜。東尋坊は上から見てもダメです。船上から見るのが本当の東尋坊ですぅ〜」なるアナウンスは鳴りっぱなし、「落ちちゃうよぉ〜ん」とふざけるバカ観光客(俺もやったけど)、散らかるゴミともう全てに幻滅。今更ながら気付いたのは、観光地は一度に回るべきではないということ。初めてここを見る人はそりゃ感動すると思う。でも九州や四国、山陰と色々な岬を巡ってきたワシにとってはここも「ふむ。景色いいね」とその程度にしか感じられないのだ。これを聞くと無感情な人間に思えるだろう。だが仕方ないのだ。早い話感覚が慣れちゃうのだ。実際やってみると良くわかります。薦めないけど。予定ではこの後越前岬をと思っていたのだが、特に何もなさそうなのでそのまま通り過ぎた。カニやウニが「オイラ達を食べていかないのかい?」と呼んでいたが、それもやめておいた。何故って...キティちゃんを食うわけにはいかんだろう。 この後再度大阪入りする予定があったので、滋賀県を経由して向かうことにする。(関西地区下部「その他」へ続く)
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